【福祉用具専門相談員】介護という仕事はかなりブラックな業界。しかし今後の日本の未来を最前列で見る事ができる場所です。

【福祉用具専門相談員】介護という仕事はかなりブラックな業界。しかし今後の日本の未来を最前列で見る事ができる場所です。

【性別】男性
【年齢】(仕事が大変だった当時)
45歳

【当時の職業】
福祉用具貸与事業所(福祉用具専門相談員の資格を所持)

【当時の住まい】
現在夫婦2人暮らしで賃貸アパートに住んでいますが。

【その仕事はまだ続けてる?もう辞めた?】
今も同じ職場で働いている





【就職のきっかけと経緯】
転職をきっかけに介護業界に入ろうと思いました。
この先超高齢化社会が来るという事でお給料は安いですが安定した職業だと思い就職しました。

【環境と仕事内容】
ケアマネージャーから依頼を受け、在宅で介護が必要な人に介護用品のレンタルや販売をしています。
品目はベッドや車いすから紙おむつまで幅広く取り扱っております。
ただ商品のレンタルや販売をするのではなく、計画書の作成や市役所への申請も行っております。
通常の会社と同じく日曜日、祝日は休み、土曜日は交代制の勤務形態です。
夜勤はありませんが残業は多めです。

【大変だった時期】
31歳で入社して現在も在職中ですが(14年勤務)、業務は年々大変になっています。




【大変だったこと】
ヘルパーやデイサービスとは違い、時間単位での介護事業ではないので、何度もご利用者宅に足を運ぶ事もありますし、夜でも対応しなければならない事も多いです。
また、車椅子等重量的に思い物もあるのでエレベーターの無いマンションへの搬入はかなり肉体的に辛い状態です。
さらに介護保険制度の改定がある場合大抵は働く側に不利な改定が多く、お給料は上がらないのに業務量が増えるといった状況です。
また、困っている人の支援をする仕事なので残業は当たり前ですが、その分の残業代も出ません。
介護事業と言っても売上重視の業態なので毎月売上目標を決めて未達であれば上からかなり厳しい指摘を受けます。
介護関係という事で他の介護サービスからの転職者も多いですが、売上数字を追いかけるような仕事について行けず退職する人も多いです。

【大変だった期間】
入社してから今でも続いています。




【当時の心境】
介護業界はお給料が安いと聞いていましたが、それ以上に拘束時間が長い事が辛かったです。
それなりの賃金があれば良いのですが、よくテレビ等で目にする平均年収には程遠い金額です。
一人当たりの仕事量がとても多く、どんなに出来る人でも時間内に終わらせる事は不可能。
多くの社員が休みの日に会社に来て残務処理をしています。
それでも続けていられるのはやはりご利用者様から感謝される事が多いので頑張れます。
また会社員として考えればルールがそれほど厳しくないので自由に仕事をしたいという人には向いていると思います。

【職場が大変だった原因】
介護は誰でも出来る仕事という感覚で入社する人が多く、人材の質に大きな差があります。
それが利益にも他の人の仕事にも影響しており大変になっているのだと思います。




【仕事で良かったこと】
ヘルパーさんやケアマネージャーと違い介護用品は定期的にご利用者とお会いするわけではありません。
しかし人間ではフォローできない部分を用具を使って支援する事ができるのでかなり感謝される事が多いのです。
あるご利用者様のご家族からは、親が亡くなる時までこの借りたベッドの上で過ごす事が出来たので、家族より一番接する時間が長いのがベッドだったんですよね、と言われ大事な仕事をしているんだと気付きました。




【特にひどかった最悪の出来事】
これは在宅介護の仕事をしている人ならたまにある事なのですが、お部屋の綺麗さに関する思い出です。
仕方のない事なのですが、高齢者の独居の場合に身体が健康でないと部屋の掃除や片付けがなかなかできないもの。
そのようなお宅に行くと足の踏み場もないという事があります。
それだけなら良いのですが、トイレに手すりを設置する時にトイレの中が汚物まみれだった事。
また、おそらくトイレが枚に合わずベッドの上でおしっこをしてしまう事があったんでしょう。
お亡くなりや入院をきっかけにベッドを回収しようとしたらベッドの裏からゴキブリが沢山出て来たり。
その他には認知症の方の対応は神経を使います。
ある認知症のご利用者宅訪問後にそのご利用者からお金を私達から盗まれたと連絡が入り(実際にはお金をしまっていた場所を忘れていた)。
警察を呼ばれた事もありました。




【相談した人・助けてくれた人】
会社の全員が大変な状態なので誰かに愚痴を言うというのはなかなか出来ませんでした。
皆がピリピリした状態なので、辛い状態の人が近くにいてもなかなか手助けができません。
自分で解決するしかなくそれが出来ないひとは退職していきます。

【改善のための行動】
人柄という事がとても重視される会社です。
聞こえは良いですが、どんなに仕事を正しく行っていても人として人気がない場合はいじめにあったり仲間外れにされたりします。
信じられないかも知れませんが、ルックスの良し悪しも影響してきます。
なので私はなるべく他人と関わらないように仕事をするようにして、今は自分にしか出来ない仕事が多いので仲間内での揉め事はありません。




【現在の状況と心境の変化】
入社して15年、定年まであと15年なのであと半分です。
立場もそれなりにはなったので仕事は大変ですが会社を含め介護業界がこの先どうなるか見て行きたいと思えるようになりました。
発展していくのか衰退していくのか、それは誰にも分からない事です。
しかし業界の中に居る事で超高齢化社会に向かっている日本の福祉がどうなっていくか見る事ができますし、自分の老後のヒントになればと思っています。

【学んだこと】
スポーツ同じで仕事はチームワークが大切です。
しかし一人一人の目標やモチベーションが違うので、上手くいかない事の方が多いのです。
だからチームワークより日頃から自分の能力を磨く事が大切だと学びました。



【当時の自分へのアドバイス】
働くという事は、会社の為、仲間の為、お客様の為、ではなくまずは自分の為に働く事。
その中で会社、仲間、お客様の満足が高いレベルで推移していく必要があります。
だからこそ今自分が何ができるか、何をすべきかをしっかり考え計画して他力本願にならない仕事への取り組みが重要だ思います。
もちろん仕事の中での助け合いは必要ですが、最終的には自分の能力が人生を決定付ける事の方が多いですから。